11月末の、高く澄みわたった空の下。
色づいた紅葉の等々力渓谷
を散策ウオーキング
等々力渓谷と周辺のご案内
等々力渓谷 東京都指定名勝
等々力渓谷は、武蔵野台地の南端を矢沢川が浸食してできた、
延長約1㎞の東京23区内唯一の渓谷です。
谷沢沿いには、武蔵野の代表的な植生であるケヤキ、シラカシ、コナラ、ヤマザクラなどの樹木が鬱蒼と茂り、川のせせらぎや野鳥の声が聞こえ、渓谷のいたる所から水が湧き出て、都会とは思えない自然に触れることができます。
玉沢橋(環状8号線)あたりは、古墳時代末期から奈良時代の頃の横穴墓である「等々力渓谷第三号横穴」があります。さらに、渓谷の南端には桜の名勝として知られている等々力不動尊があります。不動尊から渓谷に下りた所に「不動の滝」があり、古来から今日まで滝に打たれて行をする人々が各地から訪れています。
「等々力」の地名は、渓谷の「不動の滝」の音が響き渡り「轟いた」ところからついた、との言い伝えがあります。
等々力不動尊の敷地を含む、渓谷一帯の約3.5haの区域は、平成11月3月に東京都文化財保護条例によって「名勝」の文化財指定を受けました。
![]() | 夜間照明のないところがあります。暗くなってからは立ち入らないようにして下さい。 大雨の時は急に川の水かさが増します。川に近づかないようにして下さい。 |
地形・地質
等々力渓谷は、武蔵野台地の南端に位置しており、この台地面の侵食して形成された開析谷です。渓谷沿いには、武蔵野台地を特徴づける地層断面がよく観察できる箇所があります。地質の分布状況は、下から、台地の基盤である上総層群の高津互層(泥岩層)、その上に堆積する渋谷粘土層、武蔵野礫層、武蔵野粘土層、東京軽石層、ローム層(武蔵野ローム層、立川ローム層)の順にほぼ水平に堆積しています。また、渋谷粘土層と武蔵野礫層の間からは、湧水が多く見られます。
玉沢橋付近の地層
ゴルフ橋付近で観察できる地層
木の根元付近が、礫層と高津互層の境目
東京23区内唯一の渓谷です。環境保全にご協力ください。
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ごみは持ち帰りましょう。 | 喫煙マナーを守りましょう。 | 生き物、草花を大切にしましょう。 |
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施設を大切につかいましょう。 | ペットのリードは外さずにフンは持ち帰りましょう。 | 日本庭園にて配布しているパンフレットにも記載されています。 |
出典:世田谷区 玉川公園管理事務所
ゴルフ橋
東急大井町線の等々力駅近く、等々力渓谷入口にある橋は、「ゴルフ橋」と呼ばれています。これは、昭和の初め頃、旧下野毛に東急電鉄が開発した約8haの広大なゴルフ場があったことに由来しています。現在の橋は昭和36年(1961年)に架けられたアーチ鋼鉄で、それは以前の木橋でした。
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昭和33年頃のゴルフ橋 | 現在のゴルフ橋 |
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ごみは持ち帰りましょう。 | 喫煙マナーを守りましょう。 | 生き物、草花を大切にしましょう。 |
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施設を大切につかいましょう。 | ペットのリードは外さずにフンは持ち帰りましょう。 | 日本庭園にて配布しているパンフレットにも記載されています。 |
おもいはせの路(国分寺崖線散歩道)
おもいはせの路おすすめルート6.7㎞
九品仏浄真寺→460m→九品仏駅→570m→ぽかぽか広場→600m→宇佐神社・伝乗寺→910m→御岳山古墳→300m→等々力渓谷→440m玉川野毛町公園→430m→六所神社・善養寺→1300m→上野毛自然公園→300m→五島美術館→30m→富士見橋→580m→法徳寺→220m→行善寺→620m→二子玉川駅
「おもいはせの路」は、国分寺崖線周辺を歩いて楽しむ散策ルートです。
季節や時の流れとともに表情を変え、古代から時代までの様々な顔を見せる路で、歴史に「おもいをはせる」ということから名付けられました。「等々力渓谷公園」のみどころは、全長約1キロの23区内唯一の渓谷で、都市指定名勝として文化財指定されており、途中には8世紀ごろのものと言われる横穴古墳があります。さらに川下へ降りて歩いて行くと、「不動の滝」がとどろいています。等々力不動の本尊の不動明王は役の行者の作と言われ、様々な願い事にご利益があると言われています。
渓谷の水、湧水
等々力渓谷を構成する谷沢川は、現在の上用賀6丁目付近を水源とし、用賀・中町を貫流します。そして等々力駅付近から渓谷の様相を呈しはじめ、渓谷内で不動の滝も合わさり、その後、一部が六郷用水(丸子川)へ、残りは多摩川へと流れていきます。
この谷沢川には、平成6年(1994年)より仙川浄化施設からの導水が始まり、水質の改善がおこなわれました。
また、等々力渓谷には約30箇所以上の湧水が発生し、一部は窪地に集まって湿地を形成しています。
矢沢川の水質は、ゴルフ橋から下流に行くにしたがって改善されていることから、この谷沢川に流れ込む湧水が、水質や水量の維持に大きく寄与していることがうかがえます。
等々力渓谷の湧水は、東京都により平成15年(2003年)に「東京の名水57選」に選定されています。![]() | ![]() | ![]() |
ごみは持ち帰りましょう。 | 喫煙マナーを守りましょう。 | 生き物、草花を大切にしましょう。 |
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施設を大切につかいましょう。 | ペットのリードは外さずにフンは持ち帰りましょう。 | 日本庭園にて配布しているパンフレットにも記載されています。 |
出典:世田谷区 玉川公園管理事務所
等々力渓谷 案内図
■等々力渓谷の植生
等々力渓谷の斜面や斜面上部の台地面は、ケヤキ・ムクノキ・ミズキ・イヌシデ・コナラなどの落葉樹が多く、その中にシラカシ・アカガシ・アラカシなどのなどの常緑広葉樹が混生しています。
等々力不動尊・不動の滝の周辺の落葉広葉樹林は、極めて自然林に近いといわれています。
このほかに、アズマネザサ、ベニシダ、ミズヒキなどの草本類や、湧水地に育つ多年草常緑草本のセキショウやムラサキケマン、ジャガなどが見られます。
このほか、野鳥が落とした種や、新たな植物など植樹などにより、シュロ、ヤツデ、アオキなどの植物が増えてきています。
また、カシ類の樹が多く成長してきており、昔に較べ渓谷内の日が射し込みにくい環境に変わってきています。
案内板作成:等々力渓谷保存会
出典:等々力渓谷保存会
等々力渓谷 稲荷大明神
等々力渓谷。椎児大師堂の先の奥まったところ、小さな橋をわたって左手に稲荷大明神と不動の滝がある。崖の至る所から絶えることなく流れ落ちる小さな湧水群は「不動の滝」と呼ばれ、東京の湧水57選の1つにも選ばれている。
出典:「画像ウィンドウ」テーマ
東京都指定名勝
等 々 力 渓 谷
所在地:世田谷区等々力2丁目外
指定:平成11年3月3日
等々力渓谷は、国分寺崖線(ハケ)の最南端に位置する約一㎞の都内唯一の渓谷である。谷沢川が国分寺崖線に切れ込んで浸食したもので、台地と谷との標高差は約10mある。渓谷の斜面には、武蔵野の代表的な樹木であるケヤキをはじめ、シラカシ、コナラ、ヤマザクラ、イロハカエデなどとともに、常緑シダ類のような湿生植物が繁茂しており、渓谷内には、至るところから湧水の出現が認められる。
等々力不動の滝右手の露頭では、武蔵野台地の基盤を形成する地層を観察することが出来る。地層は上から黒土層、立川ローム層、武蔵野ローム層、武蔵野礫層、東京層の順で、武蔵野ローム層の中には東京軽石層が白くベルト状に認められる。国分寺崖線の湧水である。不動の滝は、武蔵野礫層と東京層との境から湧き出した地下水によるものである。稲荷不動の右手の石段下には、この滝に打たれて行をする修行僧が各地から訪れたと言われており、役の行者ゆかりの霊場と伝えられている。
等々力渓谷は、東京都指定名勝「真姿の池湧水群」(国分寺市西本町)とともに国分寺崖線名勝群を形成する一つであり、東京を代表する自然地理的名勝として、植生学、地質学及び地形学上重要である。
平成11年9月
出典:東京都教育委員会
日本庭園・書院
日本庭園区域の開園時間
午前9時~午後5時(3月~10月)
午前9時~午後4時30分(11月~2月)
等々力渓谷谷沢川の下流部、等々力不動尊の対岸に、昭和36年に建築された書院建物とそれをとりまく日本庭園があります。池、流れ、石畳の階段園路などがある庭は、昭和48年に著名な造園家により作庭されたもので、当時のままの姿で保存されています。園内には陽当たりのよい芝生広場があり、併せて、渓谷散歩の休憩にご利用いただけます。
出典:世田谷区
等 々 力 渓 谷
等々力渓谷は、武蔵野台地の南端に位置する延長約1.0㎞の渓谷です。矢沢川が多摩川と合流する手前で、多摩川が形成した河岸段丘、いわゆる国分寺崖線の侵食によってできた、東京都区内ではめずらしい渓谷です。
世田谷区では昭和49年に矢沢川沿いの区域を区立公園として開園しました。
〔等々力渓谷公園のお問い合わせ〕
注意事項
武蔵野の自然をしのぶことのできる区内随一の場所です。貴重な自然を保護するために、草木等の採取をしないようご協力下さい。
🔶入園時間
11月~2月 午前9時から午後4時半
3月~10月 午前9時から午後5時
🔶休演日
年末年始(12月29日~1月3日)
管理作業実施に伴う臨時休園日
出典:玉川土木公園管理事務所
等 々 力 渓 谷 案内図
等々力渓谷の歴史
年 代 | 事 項 |
600~700(古墳時代) | 横穴古墳が造られた |
600年頃(推古帝頃) | 役の行者(役の小角)が霊夢を見て、不動尊を彫られたといわれている |
800年頃~(平安時代頃) | 役の行者の霊場として関東一円に知れわたり、各地からの修行者も多く訪れた |
1000年頃 | 等々力不動尊の創設、和歌山県根来寺の興教大師が、神託によりこの地の霊場なるを悟って堂を建立 |
1500年頃(戦国時代) | 吉良氏が不動尊を戦勝祈願所にしたといわれている |
1929年 | 玉川全円耕地整理事業により渓谷の整備が行われた |
1952年 | 不動尊の再建 |
1959年~ | 滝上の不動尊像、弁天堂、神変(大菩薩)窟、稚児大師堂等が造立、建立された |
1966年 | 環状8号線の拡張工事に伴い、桜並木はなくなり、その桜の木の一部は不動尊の公園に移された |
1968年 | 満願寺の旧山門を不動尊へ移築 |
1973年 | 三号横穴が世田谷区立等々力渓谷公園造成工事の際に発見され、世田谷区教育委員会及び区史編さん委員会が発掘調査を行った |
1982年 | 世田谷区制50周年を記念してほたるまつりが行われる |
1983年 | 「新東京百景」に選ばれる |
1999年(平成11年3月) | 東京都指定名勝に指定 |
2000年(平成12年3月) | ゴルフ橋入口を名勝区域に追加指定 |
昭和10年代の等々力渓谷 | 昭和30年代のゴルフ橋 | 等々力渓谷の湧水 |
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写真提供 等々力渓谷保存会 大平喜重会長 | 写真提供 長沼雄太氏 | 平成14年の湧水地点、湧水経路、湧水状況の調査を行った結果、湧水は調査地全体で33ヶ所確認された、湧水のほとんどは園路を横断し矢沢川へ流れ込んでいるが、一部の湧水は一端窪地に留まって湿地を形成していた。また矢沢川の水質はゴルフ橋から下流に行くに従って改善されており、このことから矢沢川に直接・間接的に流入している湧水が水質の浄化や流量の確保に大きく寄与していることがうかがえる。 |
等々力渓谷の歴史
出典:世田谷区
等々力駅
等々力駅は、東京都世田谷区等々力三丁目にある、東急電鉄大井町線の駅である。1929年11月1日に開業した。駅番号はOM13。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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